2022
08.20

タクシーこぼれ話

こんにちは、島人Sです。
今回は、私が乗務員だった頃に心がけていたことを書き綴ってみたいと思います。
こんなドライバーもいるということで読んでいただければ幸いです。

◯心がけその①「ドアを開けたら必ずあいさつ」

みんなやっていることだとは思いますが、朝ならおはようございます、昼ならこんにちは、夜ならこんばんは。やはり最初の一声はこれでしょう。
あいさつを返していただければ明るい空間に。
返していただけなくても気にしない。
そして安全第一で目的地へ。

◯心がけその②「お客様、外をご覧ください」

これは全員に対してではありません。
お客様は、疲れて休みたい方や、静かに乗っていたい方も多くいらっしゃいますので、話が弾んだ方限定です。

このセリフの後に何が続くかというと...
・「虹が出ていますよ」
・「満月がきれいですよ」
・「畑の中にイノシシがいますよ」(!)
などと、いかにもSNSで共有したくなるような外の様子を見ていただくわけです。

(幸い、スルーされたことはありません。うっとうしい?いやそんなことはない、、ことを願う。。。)

エモいセリフは、用法用量を守って正しくお使いください。

◯心がけその③「お子様がいらっしゃるのでジワーッと運行しますね」

これは、小さなお子様連れのお客様に必ず提案させていただいていました。
「ジワーッと運行」とは、「加減速のGをできるだけ少なくする」こと。
加速はゆっくり、ブレーキも早めにかけてカックンとならないようにすることです。

なぜそのようなことをするのかというと、私自身が子供のころに車酔いしていたからです。
特に、左右のGよりも、前後のGの変化が苦しかったですね。
急加速とカックンブレーキ。

街中は信号が多いので、発進と停止を繰り返します。
特にブレーキは優しく。
(ハイブリッド車のジャパンタクシーは回生ブレーキがついているため、ヌメッと止まるのに多少コツがいります。)

ママさん方からは「お気遣いありがとうございます」等のありがたいお言葉も多くいただきました。
車内の雰囲気もヌクモリます。

◯コミュニケーションには正解が無数にある

接客ノウハウ本やマナー研修などで、色々な接客方法が紹介されています。
個人的に思うのですが、自分も相手も人間ですから、正解は無数にあるのではないでしょうか。
みんなが機械のように同じことしか言わない没個性の世界には違和感を覚えます。

一方で、相手が不快になれば、それは不正解だったといえるでしょう。
静かに乗車したいお客様に対しては、最低限のお声がけのみで。
言葉は少なくなりますが、これもコミュニケーションの一種といえます。
決まったセリフを言えばいい、というものではないですよね。

◯乗務員もいろいろ

福岡県全体で乗務員の資格を持った人は1万4千人以上います(2020年度末現在)。
タクシーに乗ったときには、乗務員さんの色々な個性を見つけてみてはいかがでしょうか。
きっとどこかで、相性ピッタリの乗務員さんを見つけることができるでしょう。

それではまた。
島人Sでした。
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