2019
01.03

ライフワークとライスワーク。あなたはどっち?

食べていくための「ライスワーク」と自分がやりたいことや生きがいとなる「ライフワーク」。

「キャリアの未来地図の描き方」という本で紹介されている考え方です。「ライスワーク(食べるための仕事)」と「ライフワーク(生きがい、やりたいこと)」の2軸で考え、自分らしく生きていく。その「道すじ」を描くことで、「仕事と生きがいを両立する」「新しい働き方」の提唱がされています。
「キャリア未来地図」の描き方
https://amzn.to/2CKHeaH

原尻 淳一 (著), 千葉 智之 (著)
ダイヤモンド社

私は昭和40年代生まれ。学校を卒業後は「一つの会社で仕事人生を全うする」ことを美徳とした社会に育ってきました。生きがいと仕事の両立などの考えは、社会人になりたての頃から考えると想像もできなかった職業観です。

今を思えば「美徳とされてきたもの」や「働く価値観」は、時代の流れと共に変化し、人材育成・採用の領域に携わり始めて7年目(2019年1月現在)になりますが、企業側が打ち出す採用広告の内容も変わってきましたし、働く側が求めるニーズも随分変わってきました。「やりがい」だけでなく「生きがい」という言葉もキーワードになっています。

スペイン人のFrancesc Miralles氏とHéctor Garcia氏(2004年より日本在住)が共著し、2016年春に出版された「ikigai」という本があり、欧州では早い段階で翻訳もされ、その斬新な内容が話題を呼んだそうです。
「ikigai」を知っていますか?世界が注目する日本発の人生哲学
https://www.excite.co.jp/news/article/Tabizine_209787/

(エキサイトニュース2018.10.16)

「生きがい」はどうやら日本特有の概念らしく、ヨーロッパには日本語訳できる適切な言葉がなかったようで「ikigai」となったようです。本で紹介されていた「ikigai」を簡単に説明すると、「あなたが好きなこと」「世界が必要としていること」「報酬を受けられること」「あなたが得意なこと」が重なり合った中心に「生きがい」があると説かれているそうです。そのコンセプトは世界の人々のみならず私たち日本人も魅了。Twiiterなどでも、この「ikigai」に紹介されていた「ikigai map」が話題に上あがっていました。

タクシーの採用活動で気づいたこと

最近、弊社では20代から30代のタクシードライバー入社が増えてきています。それにも増して驚きなのが、ここ最近の未経験者増加です。私自身も異業種からの転職組ですが(乗務員でなく採用業務と運行管理部門です...)以前は同業他社からの転職がほとんどだったそうです。入社後、転職の動機を様々な方によく伺うのですが、労働条件や処遇面と同じくらい重視されているのが「時間」と「職場の人間関係」だったりします。

まず「時間」ですが面白いのが、フリーランスの方。個人事業を行いながら隙間時間でタクシー乗務をするというスタイル。ご自身のタイルに合わせた個人シフトなるもの?で動いていらっしゃいます。就職・定職というより、フリーランス以外の時間を有効活用している感じです。「ライフワーク」「ライスワーク」のバランスを上手くとっている感じです。(その方の、個人BLOGのリンク記事張り付けておきます)
タクシードライバーになった10の理由 ~福岡で女性タクシードライバーやってます~
https://ameblo.jp/sakulux1027/entry-12432001836.html?fbclid=IwAR2OApsxxWYba7qumT1wFaeZNA37CJR7MYNaGIF6pF-a57wQKFN0N9jLhp4

フリーランス&ママさん目線のタクシーを選んだ理由が綴られています。ご興味が湧いた方はコチラも是非ご覧ください。

次は「職場の人間関係」。一番印象的だったのが、「タイムカード押せば自由だー♪」というコメント。「職場の人間関係に苦労して転職に...」という意見はよく耳にします。タクシー乗務に関しては、出社時間さえしっかりしていれば問題ありません。「苦手な人とデスクを共にする気苦労がないところがいい」その自由さに価値を感じる方は結構多いです。職場見学会(オープンカンパニー)の意見交換でも盛り上がるネタの一つでもあります。会社勤めでありながら、個人スタイルで働く。(もちろんその分自立思考は求められますが...)
仕事なのでもちろんルールはありますが、自己裁量を反映する自由度は、他のサラリーマンに比べて高いと思います。他の業界で採用活動に携わってきたのですが、働く側の工夫で「こんなキャリアの考え方もあるもんだなー」と感心させられることもあります。「自分のスタイルに合わせた働き方」というのも、「自分のやりたいこと」の一つになっていく可能性を秘めているのではないか?最近そう感じる時があります。

タクシードライバーらしい「ライスワーク」と「ライフワーク」。これから入社される方々から教えていただくことになりそうな予感です。なりたいスタイルを実現する転職。こういった転職動機も、これからありなのかもしれません。そうふと思うタクローでした。
Scroll Up